一志体育館の周囲の樹木
 ■ 体育館周辺の樹木 ・・・ 皮(樹皮)がナイ!
今回の診断はちょっとわかりやすいものだった。 
どの樹木も ぜーんぶ 西側の樹皮がない。 日焼けして 形成層が死んでしまっている。 その結果 西側だけが縦にキレイに
腐りまで進行している始末。 ん・・・・・って 感じ。
ちょっとわかり難いかも知れないが 樹皮が全くない。
後ろに写っている樹も 同じです。

もちろん 手前が 西方向です。

俗に言う 西日って奴ですね。

樹種は ’ナンキンハゼ’



拡大した写真です。
根元だけでなく 上までずっとナイ。
 これも写真がわかりにくいが・・・・
 手前側が どの樹も全部ない。

 樹種はシラカシと コブシ。
こちらはソメイヨシノ。
樹皮が無くなって 白くなっている事が   
お分かりでしょう。


 ■ 何故こんな事になったの??
答えは明確で ・・・・ 剪定の時期と度合いが悪いのです。 
真夏の直射日光のあたる季節に 樹種も何も関係なく 剪定した結果がこれです。  葉は 根から吸い込んだ水分を大気中へと
蒸散しています。 これはもちろん光合成を行うためである事は 皆さん良く知っているとは思いますが 実は 樹は
吸い上げた 水の95%以上を 自分を冷やす為に使っているのです。 知ってました?

・・・て 事は? そう 真夏のそんな時期に葉が無くなるって 事は水が上がりにくくなるって事で そうなると 樹皮の温度が上がります。
そこへ 持ってきて 夏でしかも 西日。 西日は 気温が上昇した午後に 低い角度 (幹に直角に近くなる)で 長時間あたるので
さすがに 樹木の樹皮も ギブアップ! して死んじゃうわけです。

樹木にとって 水が通らなくなるってのは 致命的なんですね。


中にはこんなツワモノも!

葉をむしりとったりすると 樹木もホルモンバランスが崩れます。

そうなると・・・ なんと 葉が異常にでたりすることがあります。これは 樹木にとっては 緊急の対応策です。

このシラカシの場合 自分の幹をも覆うほど葉を出し
自分の身を護っています。

樹の生命ってすごいですね。

まぁ ほとんどがこうなる前に 樹皮がなくなってしまったようですが。
大先輩樹木医の 技術的な指導をうけ 今後の管理方法を改善してくれる話になりました。

 ■ シラカシのコブ?
シラカシ、アラカシなどで よくこんなコブをみます。 コブの樹皮をめくってみると・・・・ なんと年輪らしき ものが。
これが年輪だとすると どういう風に 大きくなってるの??  ちょっと このコブの正体は 僕には良くわかりません。 (^_^.)



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