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 枝枯れした紅梅

 ■ 広徳寺 紅梅
 9月17日
 他の樹木医さんのおともで 銘木に
 指定されている 紅梅の診断に行った。

 事前に聞かされた情報は

 ’枝が枯れてきている!’ 診て!
 と言うだけだった。

 さてさて どんな風なのか??

 ■ おや!まぁ 見事に枝枯れしてる。
右の写真。 よく見てもらうと判るだろうか?
右上は葉があるが 左上は無い。

そして すこしわかり難いが 幹が黒いテープで
縛ってあるのがお分かりだろうか?

これは実は 幹に腐りが進行し 上下完全に
分離し 上の樹、下の樹と まるで2本の
樹のように 完全に分離してしまっているのである。

で 黒いテープはと言うとその分離した幹を上下で
縛っている・・・とそういうわけでした。
衰退の原因は 土壌の踏圧害と 定期的な除草剤散布に
より 土壌微生物や雑草等の 地面(土)にとって
有益な働きをする物が 除外された・・・ など
根の窒息という事は容易に判断できた。
樹勢回復には 土壌の入替えは必要要素だろう。


しかし・・・
幹の空洞部には 丸太が突っ込んである。
流石に これはまずいなぁ・・・・。
 写真のブルーの線が丁度 幹の腐った部分の境目です。
 ブルーより上は生きているが 下部の幹〜枝はかなり衰弱している。
 ただ完全に枯れているわけではないので 生かすなら 土壌改良を
 施す必要は必ずある。
 
 また 下部の幹〜枝は 見切り 伐採し 残った上部を不定根誘導などの
 処置により 生かす方法もあると思う。
 
 最終的には 実行予算との兼ね合いもあり 檀家さんと ご相談で
 どのようにすべきなのか? を話し合う必要があるだろう。

 こんな時 樹木医とは 色々な考え方を視野に入れて
 色々な対策方法を 考える事が大切です。




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