K寺のマツ 枯死。
 ■ 8月のマツ診断
夏、この季節のマツの診断。 その多くは、この樹木医日誌にも何度も登場する、’マツ材線虫病’。
今回も
、『まぁ、それだろうな・・・』 などと絶対に決め付けちゃいけない事はわかっているのだけど、どうしてもその可能性が高いので・・・・先入観で診ちゃダメなんですけどね。 (+o+)
でもやっぱり・・・でした。
 
 ■ 現地訪問。
 診断依頼のあったのは、マツA
 
そして、マツC(すでに伐採済み)は、昨年枯れたと 言う。 マツBは、今の所大丈夫そうだが、検査の対象とした。
この写真の向かって左が、マツBで右がマツAです。 マツBを調査対象とした理由は、260cmしか離れて居なかったから。 実は、マツAがマツ材線虫病だとすると(後の検査でそうであることは判明) マツBも感染している可能性があるのです。 それは、根どうしの癒着の可能性があるからです。
根と根との癒着による感染拡大は、あまり知られていないかもしれないが、結構な確立であるようです。
今回の調査で、マツBは感染していないと断定した。
材を数箇所サンプリング。       
Cの切り株及び、Aマツより、’マツノザイセンチュウ’を検出。

 ■ マツAはすでに処置不可能と判断。
マツAはすでにどこからもマツノザイセンンチュウが検出され、処置不能と判断。 可能性が感じられれば処置も行う
場合もあるが、今回はダメだろう。 そう説明し、伐採勧告をした。 マツBはまだ感染して居ないため、今後の注意を
促した。 住職三曰く、
『こんな病気の事は知りませんでした。 このマツをなんとか護ってください。』
その説明する先には、ひときわ大きなマツがあった。 境内で一番立派なマツでした。
これをどうしても枯らしたく無いという。 ん・・・・対策はこれから考えよう。 今回はそういう準備をしていないし。
そして、なにより住職自らが行いたいと言う。 そうなると、難しい施術方法は勧められないよなぁ。
ま、来年まで時間があるのでゆっくり考えよう。
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